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現代から置き去りにされたような中国の田舎町。
そこで、母親の形見であるヴァイオリンを弾く少年チュン、 父親のリウは、息子には特別な音楽の才能があると信じてやまない。 そして、チュンに一流の指導を受けさせるために、 リウは全財産を帽子に詰めて、 二人で大都会、北京へやってくる・・・。 子供の頃、ハーモニカが上手く吹けずに、 泣きながら練習しました。 けれどまるで、ダメでした。 最終的には 「こんなにいっぱいある小さな穴の、一つだけに息を吹き込むなんて、 そんなのありえないよ、奇跡だよ・・」 と、いうことでハーモニカは奇跡の楽器となり、 とうてい僕の手におえるものではないのであきらめました。 次に教わったのが縦笛です。小学校でソプラノ、中学校ではアルト。 すでに、ハーモニカで楽器というものに恐れをなしていた僕は、 これもなかなか上手くならず苦労しました、 しかし、血の滲むような努力の末に、ただ一曲だけ、 『エーデルワイス』だけは吹けるようになりました・・・。 もしも、幼い頃から教わっていればどんな楽器も 演奏できるようになるんでしょうか? 主人公のチュンにはただ上手く演奏できる以外の 特別な才能があるようでした。 父親のリウはチュンが一流のヴァイオリニストになるために、 本人よりも必死になっている。 その情熱はたとえコンクールの順位が才能だけでなく、 お金で決まるものだと知っても全く衰えない。 とにかく息子を一人前の音楽家にさせるのだと、 不格好でまわりには滑稽に映っても、まさに人生を賭けて、 全精力を傾けて奔走する。 当の本人のチュンは、父親の気持ちはよくわかっているけれども、 クールに淡々としていて、自分のペースを崩さない。 十三歳の男の子らしく切り抜いたグラビアを楽譜にはさんだり、 偶然知り合った近所の年上のお姉さんのために演奏したり。 けれど、それはもしかしたら見た事のない母親を、 どこかに重ねていたのかもしれない。 父親はそんなチュンの気持ちに気付いているのかいないのか、 ひたすらヴァイオリニストにするために、たとえ息子が気に入らないであろうことも、 それが一人前の音楽家に近づくためならと、断固とした決意と愛情で強引に進めて行く。 しかしなぜそこまで? 息子をヴァイオリニストにして大金を稼がせるため? しかし、リウは自ら汗を流して働いて稼いだお金以外は、 誰のどんなお金も受けとろうとしない。 では、いったいなぜ? その、時に行き過ぎるほどのひたむきさの理由は? そして、その理由を知ったチュンのとった行動は? ・・・『エーデルワイス』から数年後、 自分には音楽の才能がないと知りながらも、 音楽を奏でる喜びと楽しさを知ってしまった僕は、 アコースティックギターを手にしていました。 ある日、友達の家に集まってギターを教えてもらっている時、 ふと誰かが言いました。 「楽器って、その人の人間性がでるから、 優しい人が弾けば優しい音が、鳴るんだよ」と。 その当時、ギターの弦で堅くなった指先も、 今はぷよぷよになってしまった。 それでも、いつか自分の音を鳴らせるようになりたい。 それから、そのうち、もしも、気が向いたら、 奇跡の楽器に再び挑戦してみようかな。 音楽って素晴らしい。
by cinefoot
| 2006-03-16 05:42
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